【感想】かくも呪われしヒトメボレ

【作者】ぶちこさん
【種別】長編(完結)
【話数】全7話
【文字数】36,958文字
【キーワード】異世界恋愛ファンタジー呪い一目惚れ職場恋愛
【掲載開始】2016年 05月22日
【最終更新】2016年 05月27日
【掲載場所】小説家になろう

北の森に住む魔女の怒りを買い、ヒトメボレの呪いをかけられてしまった近衛騎士ダニエル。そして、その場に偶然居あわせた侍女セシルは、魔女の呪いに巻き込まれ、ダニエルが強制的に恋するヒトメボレの相手になってしまう。そのうえ魔女の呪いは強力で、ダニエルはセシル無しでは仕事もままならない状態になっていた。そんな二人の、呪われた恋のお話。
かくも呪われしヒトメボレ

Attention

物語の面白さを損なうような感想は避けるよう
心がけていますが、完全とは言い切れません。
自己判断でご覧ください。

【おすすめ度】

★★★★4

【感想】

たとえ作られた恋心だったとしても、それが永遠に変わらない思いならば、いっそそれを受け入れた方が幸せなのではないかと思ったり。

惚れ薬によって強制的に惚れてしまう話は読んだことがありますが、こちらの作品は魔女による一目惚れの呪いによって強制的に恋する(恋される)ことに。

現実世界でもそうですが、ずっと変わらない思いってのはありませんよね。死ぬまで好きだとその時は思っていても、結局気持ちが変わってしまったり、好きでいたいのに前ほど心がときめかなかったり。自分自身の気持ちだとしても、自力で完璧にコントロールできるわけじゃありませんから。恋心なんて特に。

それを考えると、一目惚れの呪いってのはとてつもなく魅力に思える。
自分がどんな人間になろうとも、これからどう変わってしまったとしても、相手はずっと変わらずに自分のことを愛してくれると保証されている。
相手が悪いんじゃなく、自分が弱くて相手を信じきれないなんてこともなくなる。
それが虚しく思えるかもしれないけれど、それを求めてしまうのにも納得がいく。強制的だとはいえ自分を愛してくれる人を好きになってしまうのも無理ない。
でも好きになった相手は呪いによって自分を好きになったのだから、いつかその呪いが解けて恋心がなくなってしまったら? だから好きになっても辛いだけ、と悩むのは定番の流れ。結局のところ、呪いがあろうがなかろうが、いつか終わるかもしれない関係を恐れるのは同じか……。純粋に好きになって付き合ったって、別れるときは別れるし、惚れ薬の影響だろうが死ぬまで好きかもしれないし。

主人公のセシルの行動や言動にはとても共感できた。長々と心情が語られるでもなく、いい意味で淡々とした進み方。セシルの印象も少し冷めた感じに思えますが、だからこそ冷静に事態を受け止め、現状に対してセシルが率直な思いを伝えた時に、この物語が素晴らしいものになった。

ああ、またもいい作品だったな~。
あんまりこういうことは小説読んでても思わないんだけど、素直に一言。
ひさびさにフィクションでキュンキュンしました。(キュンキュンって死語ですかね)

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